望むべくは



精霊の力を得たその時から、俺達は自由を失った。



精霊の勇者と巫女。



世界の未来のために、殉ずることを運命付けられた俺達。





孤独を背負い、世界を見守り続ける巫女。


世界の運命を背負い、命を掛ける勇者。



この戦いの先に、俺達の未来も開けることを望み、俺達は戦ってきた。



仲間と共に―――。





だが、俺達は心のどこかで理解していた。


仲間達の未来に、俺達が存在しないこと。


世界の未来が俺達の犠牲の上にあること。


俺達が仲間達の心に刺さる棘となること。



世界を救うという名目を掲げ、俺達は大切な人達を傷付ける。



だから、俺達は願わずにはいられなかった。



俺達が、誰かを愛することがないように。


誰も、俺達を愛することがないように。





辛いだけの愛なら、初めから無い方がいい・・・・・・。



・・・そう、思っていた・・・






アーク独白です。
これはアークとククルの共通の想いです。
そんな二人の心をシュウとエルクがどうやって癒していけるのか。

これから長くなりますがお付き合いくださいませ。





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